
酒の肴にもぴったり】
玉子の醤漬けと河豚皮の小鉢|職人のひと手間が光る前菜小鉢
酒席の始まりに、しっとりとした味わいと噛みごたえで印象を残す小鉢。その代表格ともいえる「玉子の醤漬け」と「河豚皮の小鉢」は、ちょっとした仕込みで格段に美味しくなります。料理人としての工夫を詰め込んだ、和の小鉢二品をご紹介します。
玉子の醤漬け|とろける黄身に染みる旨み
<材料>
・卵(Mサイズ) … 4個
・出汁 … 200cc
・濃口醤油 … 50cc
・味醂 … 50cc
・酒 … 30cc
<作り方>
卵は沸騰した湯に静かに入れ、6分半~7分ほど茹で、すぐに氷水で冷やす。 殻を丁寧にむき、漬け地(出汁・醤油・味醂・酒を煮切ったもの)に浸す。 一晩冷蔵庫で寝かせると、黄身までしっとりと醤の旨みが染み込む。
<ポイント>
白身を薄く切って供すと、黄身の半熟感が際立ちます。旬の山椒や柚子の皮を添えると、より上品な印象に。
河豚皮の小鉢|コリコリとした食感で日本酒が進む
<材料>
・ふぐ皮(湯引き済) … 適量
・生若芽
・ポン酢
・もみじおろし
・刻み葱 … 少々
<作り方>
湯引きされたふぐ皮を細切りにする。水気を切る。 ポン酢にもみじおろしを加え、ふぐ皮ときー和える。 器に盛り、刻み葱をのせて完成。
<ポイント>
皮のコリコリとした食感が最大の魅力。柑橘(すだち・かぼす)を搾ると、夏向けの清涼感が演出できます。
料理人の心得|前菜小鉢は“間”の芸
これらの小鉢は、ただ素材を並べるのではなく、食感・温度・味のコントラストを意識して仕上げることが大切です。玉子のまったりした濃厚さと、ふぐ皮の清涼なコリコリ感。この二つの対比が、最初の一皿に物語を生み出します。
料理教室や出張料理でも大人気の小鉢二品。
仕込みさえすれば当日は盛り付けるだけ。特にお酒好きのお客様に喜ばれる一皿としておすすめです。
